レンマ学無料ダウンロードkindle
レンマ学
strong>本, 中沢 新一
レンマ学無料ダウンロードkindle
によって 中沢 新一
3.7 5つ星のうち11 人の読者
ファイル名 : レンマ学.pdf
ファイルサイズ : 25.97 MB
内容紹介 大乗仏教、哲学、量子論、言語学、精神分析、数学、生命科学、脳科学……を超えて、東洋知の結晶した華厳経の潜在力を大展開する未来のサピエンス学へ! 『チベットのモーツァルト』に始まった心と脳をめぐる探究の頂。文芸誌『群像』の連載「レンマ学」がついに単行本化!「レンマ」とは何か? 哲学者山内得立が著書『ロゴスとレンマ』で提出した概念によっています。「ロゴス」は「自分の前に集められた事物を並べて整理する」ことを意味しています。その本質は時間軸にしたがう線形性にあります。それに対し、「レンマ」は「直観によって事物をまるごと把握する」という意味です。西洋では伝統的に「ロゴス的知性」が重要視され、そのうちに理性といえばこの意味でばかり用いられるようになりました。ところが東洋では、「レンマ的知性」こそが、理性本来のあり方と考えられました。まさに仏教はこの「レンマ的知性」によって世界をとらえようとしたのです。大乗仏教、とりわけ『華厳経』が「レンマ的知性」による高度の達成を実現しようとしました。現在、人間的理性能力のうち、「ロゴス的知性」の部分をコピーしている、人工知能の急速な発達によって、より根源的なもう一つの理性能力である「レンマ的知性」の存在が逆説的に、鮮明に浮かび上ろうとしています。そして、「レンマ的知性」は、現代数学や量子論、言語学、精神分析、数学、生命科学、脳科学といった人間諸科学の解体と再編成をうながしていく可能性があります。この知的鉱脈を鈴木大拙や南方熊楠、井筒俊彦らは気づいていました。それを現在の知的装備を駆使して掘り起こす試みが、「レンマ学」です。 序第一章 レンマ学の礎石を置く第二章 縁起の論理第三章 レンマ学としての『華厳経』第四章 脳によらない知性第五章 現代に甦るレンマ学第六章 フロイト的無意識第七章 対称性無意識第八章 ユング的無意識第九章 レンマ的数論(1)第十章 レンマ的数論(2)第十一章 レンマ派言語論第十二章 芸術のロゴスとレンマエピローグ 付録一 物と心の統一二 レンマ的算術の基礎三 心のレンマ学/A Lemma Science of Mind あとがき主要参考文献索引 内容(「BOOK」データベースより) 大乗仏教、哲学、量子論、言語学、精神分析、数学、生命科学、脳科学…を超えて。東洋知の結晶した華厳経の潜在力を大展開する未来のサピエンス学へ! 商品の説明をすべて表示する
以下は、レンマ学に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
「チベットのモーツァルト」を学生時代に読んで以来、中沢氏の仕事を追いかけてきた私には、中沢氏の生涯の集大成となる本書に出会えたことに感無量の思いで読んだ。しかし中沢氏はあいかわらずの博覧強記で、とてもすべては読みこなせない。わかる部分だけを拾い読みする読書スタイルだが、それでも長年読み続けるうちに、わかる箇所が次第に増えていった。人類学や精神分析に興味を持つようになったのも、中沢氏のおかげだ。「マトリックス」を初め、AIに人類が支配される近未来を描いた話は、決して荒唐無稽で済む問題ではない。将棋や囲碁名人がAIに敗北していることでもわかるように、すでに部分的に始まっていると見るべきだ。しかしコンピューターには置き換えられない人間の真価があるはずだ。こんな思いを以前から抱いていた。だが仏教学者たちは、そんなテーマには無知無関心で、まともに向き合う意欲もないようだ。伝統的な文献解釈さえやっていれば、何のリスクもなしに専門家としての地位を守れるからだろう。井筒俊彦氏や中沢氏のような思想家は稀有の存在なのだ。テッド・チャンのSF小説「あなたの人生の物語」を持ってきたのには驚いた。レンマ的知性という未知の世界を描写するには、今のところSFの形を取るのがいちばん現代人には通じやすいのかもしれない。線形言語から非線形言語へと進むのが進化の正しい方向なら、華厳経は人類進化を先取りしていることになる。そしてこのSFに出てくる非線形言語を使いこなすエイリアンは、プラジュニャー(般若)の知恵を持つボーディ・サットヴァ(菩薩)ということになるではないか。(笑)もちろん本書はおおまかな見取り図を示しているにすぎない。「レンマ的微積分が生み出されなければならない」と中沢氏は言うが、数学分野のことは専門の数学者に委ねるというふうに、多くの分野の専門家を巻き込んでいかないと「レンマ学」は成立しない。著者もそんなことは百も承知の上で、その土台を作ろうとする試みが本書である。中沢氏の生涯をかけたお仕事が、少しでも完成の域に近づくように願っている。
0コメント